私が偶然見つけて、「ああ、私の最近感じていたことはまさにコレ!」と思った動画をご紹介します。それはこちら。
なにごとにも変に執着せず、その場その場で起きたことを受け入れいきていけば、結局はそれが「それで良かったんだよ」と思うことが、私の人生でもいくつかあります。
大きな出来事では、かなり昔の話ですが、経済不況の波を受け、勤務していた大企業が膨大なリストラを繰り返し、多くの社員が解雇され、私もその一人となりました。長年「企業」=「自分」のように頼り切っていたので、もう天地がひっくり返るほどのパニックでしたが、今考えると感謝以外何ものでもありません。
そのおかげで私は娘のヴァイオリン人生に大きく関わることができたし、ピアノ人生を本格的に取り戻すことができました。あのまま勤務していれば、きっと収入は今より多いでしょうが、拘束される時間は1日8時間以上、マスタークラスの同伴なんてできないし、本来の私の人生はなかったと思います。それに高収入だったため、自分から辞める決断はつかなかったはずです。本当に今考えると「これで良かった」と思える人生のナンバーワンの出来事でした。
この他にもいろいろあります。
これはおとぎ話だと思って読んでくださると助かりますが、某国にある学生とある教授がおりました。
その教授は、教える能力は素晴らしいとはいえないのですが、いわゆる政治力のある人で、この人に気に入られれば、この人の関わるコンクールで賞も取れるし、奨学金ももらえたりする。
で、その学生は、「なんか違うよな」と思いながらも、他に選択肢もなく、門下に在籍していました。しかし、この人の元にいることは自分のやりたい方向と全然違う、と毎日考え、ジレンマに陥っていました。
そんな時、この教授が自分の事を全く考えていないのだ、という事が起きました。
「まさか自分を選んでくれるだろう」と思える、あるオーディションで、彼女はその学生よりはるかに下手な学生を推薦したのです。
その時、学生は思いました。「この人から離れよう」と。
で、よその教授の門下にクラス替えをし、いちからスタートしたのですが、新しい教授は正しいテクニックを指導してくれたり、演奏の機会も与えてくれる、奨学金も手に入れ、最後は本当に上達し、小さなコンクールでしょうが取れるようになったそうです。
学生の思ったことは「実力を養うことを考えず、教授にうまいこと道を開いてもらおうと期待したからだめなんだ。大切なことは、まず、自分のやりたかった『上達する』ということなんだ」だそうですが、これ、この結構、この音楽の世界のアルアルかもしれません。
ある教授は「あなたをいつか私のアシスタントにしてあげるわ」とある学生に言い、その学生は意味もなくポストで在籍し、授業料を長い間払け、その機会を待ち続けました。結果、その教授が採用したのは全然違う人物。その学生は失望して次のゼメスタで大学をやめたのですが、その長い年月はなんだったのでしょうか?
話はこの動画に戻りますが、この方のショート動画は、短いのに『なんでこんなに泣けるのよ〜』というコメントが多く、人の心にストンと落ちるものばかりです。お時間があったら、みてみてください。