ピアノのコンサートでミスタッチをしてしまう事と対処法 ミスタッチとどう向き合う?自分に呪いをかけない習慣をつける

ピアノとヴァイオリン

今日はミスタッチについて書こうと思います。
ピアノではよく、「げ〜、せっかくの良いところではずしちゃったよ〜!」とか「あー、ミスっちゃった!」という言葉をよく耳にします。これは本当に誰にでもアルアルで、試験や発表会、コンサートの楽屋で、日本では絶対にみんなが口にする言葉です。(不思議とこちらでは本番後に、自分の演奏を自分から率先して貶す人はあまりいません。これはもう、日本のお国柄でしょう。言わないといけない的な。その話題はまた別の時に…)

「ミスなしで弾くことができないから、コンクールは絶対出られないの」と悲観する人もいます。さて、この恐怖のミスタッチはなぜ起きるのでしょうか。

答えは簡単で、2つあります。1つ目は私の大好きな言葉ですが、「プロフェッショナルな練習ができていない」という事。この場合の解決方法は超簡単です。きちんと練習すれば良いのですから。その後です、このミスタッチの問題がほんとに出てくるのは。きちんと、本当にプロフェッショナルに勉強しているのに、ミスる。これはどうしたら良いのでしょう?

もうひとつの答えも簡単で「自分に呪いをかけないこと」です。

高所恐怖症の友人が言っていましたが、高いところに登ったときに、飛び降りたくなる気持ちになるから、高いところは怖いのだそうです。「飛び込んだら、楽になるよ」という呪いが囁くそうです。(こわ〜〜)

それとこのミスタッチの恐怖は似たところがあります。いつもミスタッチをして失敗してしまう人は、演奏しながら、
「あ〜、怖いよ、ミスしちゃったらどうしよう、ミスなしで弾けないからなあ」と思いながら、心のどこかで、「ミスタッチを今してしまったら楽になるかも、だってほら、私の思った通りだから」という呪いを自分でかけているのです。
これはメンタルですが、即、やめる事です。

考えてみてください。あなたは道を歩きながら、「ああ、車にぶつかるのが怖いわ。いっそのこと、自分から飛び込んでしまおうかしら?」なんて考えますか?もし考えるのであれば、ピアノ以前の問題ですので、専門家の門を叩いてください。

しかしながら、日常生活で、そんなことを考えながら生活をしている人はほぼいないと思います。
それと同じことです。プロフェッショナルな練習を積み重ね、ミスタッチをしないのであればミスは起きません。自分で自分を信じるのです。もちろんそこに到達するまでの練習は徹底的にしなければいけません。しかし不必要な呪いを自分にかける事を絶対にやめる習慣をつけてください。「私は出来る!」「私は何も怖くない!」といつも心で唱える習慣をつけるのも、ちょっと馬鹿みたいかもしれませんが、騙されたと思ってやってください。効果テキメンです。スポーツ界のアスリートたちは、自分を持ち上げるパローレをみんなそれぞれ、持っています。

本番を重ねることも、その解決法につながります。
本番に慣れてくると、ミスを犯しそうになった直前に身体が反応し、悪い表現ですが、ミスをごまかすことが出来る様になってきます。これは日本では怒られそうですが、実は結構大切なことです。臨機応変に対処できる能力はプロには欠かせません。もちろん、わかる人にわかるかもしれませんが、そのレベルだと素人にはわからない程度で大事故を回避できます。そうなったら、「やってやったぜ!」みたいな感覚で、もう楽しくなってくるはずです。

すべては心の問題です。
もちろん、大前提は「正しい指導と練習」です。しかしそれができたら、自分で自分を鼓舞して応援してあげましょう。
決して自分で自分に呪いをかけてはいけません。一気に人前でのパフォーマンスが楽しくなるはずです。