ザルツブルク、モーツァルテウム音大にてインターナショナル・サマーアカデミー2024年 非常識な人達について

ピアノとヴァイオリン
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さて、昨日に引き続き、ザルツブルク、モーツァルテウム音大にて開催されるインターナショナル・サマーアカデミーの様子を書きます。

コロナ禍が終わり、この講習会が開催される事態ありがたいことです。
参加者がいなければ開催されないこのマスタークラス、参加者が戻って来た、と言うことですが私達は戸惑いを隠すことができない出来事がありました。

それは、某国の参加者、親とその子供がありえなく非常識だったということです。
聴講料を払っているのであれば、聴講するのは結構です。しかしながら払っているかどうかも怪しい。

親はドーンと前の席を陣取り、ビデオ撮影。
誰の許可ももちろん得ていません。その親の子供はヴァイオリンやピアノなんかに興味がないのでしょう。
椅子に寝っ転がる、動き回るし、音を立てて教室を出たり入ったりする。レッスンの邪魔で気が散ります。多くの親御さんと学生が嫌な気持ちになりました。

あるピアノのクラスでは、その国の女子がガチャガチャと音を立てるので見てみると、なんとルービックキューブをしていました。悪いけど笑えません。
言葉は古いですが、久々にガン飛ばしを行なってしまいました。

ブロン門下は子供が何歳であろうとも、親がビデオ撮影をするのがお約束で、私も同様なのですが、どっかのおっさんがでかいアイパットを広げで前の場所を陣取っているので、私が動画を撮りにくい。流石に喧嘩はしたくないので、かなり無理やりに笑顔を取り繕い、

「ごめんなさいね、うちの子のビデオを取らないで頂ける?本当にごめんなさいね〜〜〜」なんて英語で猫撫で声で言ったのですが、腹の中は煮えくり返っていました。言われた父親は、「なんで撮っちゃいけない?」みたいな顔をしているので、この人達の常識はきっと欧州とは違うものなのでしょう。まるでこちらが悪者のような目で見てきます。

ある親御さんが皮肉に「あなたはお国のテレビマンかなにかなの?ウチの子のビデオを撮らないでくださる?」と言ったら、英語がわからないのかなんか知りませんが、あっさり「No」と言われ、撮られ続けたそうでもう笑いも出ない感じでした。

ムスメのレッスン時間に大量のその国の子供達が入って来ました。
チビの女の子の集団で、可愛かったのですが、しっかりムスメの立てたビデオスタンドを蹴飛ばして、画面をずらしてくれていました。そしてもちろん動画も撮りまくり。こっちはレッスンに集中したいのでいちいちそんなのに構ってはいられません。もうね、ウチの門下の親御さん全員、疲れ果てていました。そして呆れ果て。

アカデミーに対して、私たち参加者は肖像権を放棄していますが、赤の他人に肖像権を侵害される覚えはありません。ビデオが勝手にYouTubeやTiktokにあげられることは簡単に想像できます。最悪です。

しかしながら、きっとこの人達に悪気なんて全くないのでしょう。
普通にお国柄・・・・

他のマスタークラスでは、その国の母親がランチタイムに娘にピアノを練習させていました。
午後の生徒がもう舞台入りして、レッスンのための準備で練習をしているのに、うるさいピアノをやめさせません。たまりかねて、他の親御さんが、「そろそろピアノをやめさせたら?もう、教授もいらっしゃるから」と言ったらなんとまさかの逆ギレ。

「あなたの娘がトイレとか外で練習すれば良いのよ。ピアノは舞台の上にしかないのよ。教授が弾いて良いって言ったし、うちの子が練習できないのはアンフェアだわ!」とそれはもうアグレッシヴでみんなドン引きしました。

いくら教授が良いと言っても、ここはヴァイオリンのマスタークラス。
人のことを考える、とか人にリスペクト、とか想像もできないのかもしれません。
親御さんたちは、「あの国の人達は何を言ってもダメね」、と諦め顔です。

門下の数人の親御さんはアカデミーに苦情のレターを書くと言っていましたが、「ビデオ撮影は禁止」なんて張り紙をしても無視されることは目に見えています。

来年、また同様の、いや、またこれ以上の数のこのような参加者が出ると思うと気が重いです・・・・・。
以前、このマスタークラスの参加者の多くは日本人でした。それが円安などでその場を失っています。
あ〜、常識ある日本人の学生さん、沢山戻って来てよ、と叫びたい気持ちです。

この国出身のムスメの友人の留学生の学生など、良い子は沢山いるのに、どうして観光レベルになるとこんなに違うのか。本当に残念で仕方がありません。いやあ、本当にショックでした。