自分のピアノの先生はまず「自分」。でもきちんと専門的に学んだ人だけ、の件

ピアノとヴァイオリン

いきなりですが、皆さん、自分の演奏を録音、または録画していますか?
これを習慣的に行なっていない人は、とてもその演奏人生、損をしていると言っても過言ではありません。どんなにお金を積んで、色々な先生のところにレッスンに行っても、そして沢山指示を受けて、学んだ気分になっていても、本当に改善されたか、変わったかを自分で確信しなければ、本当はできていないことに、自分で気がついていない可能性が大いにあります。

自分が音大できちんとピアノなりを専門的に学び、ましてや教えるようになると、どこをこうしなければいけない、こうあるべきだ、ということはある程度分かるはずです。

それだったら自分が先生になって自分を教えれば良いのです。

例えばコンクールのライヴをインターネットで見て、「きゃー、なんでここをここをこう弾いちゃうかなあ?」とか「あ〜〜〜!もっとこうすればいいのに!!!」なんて、どの人でも思うことだと思います。他人の演奏を批判できるのだから、自分の演奏だって批判できるはずです。完璧だと思っている幸せな人は、あまりいないと思います。(たまにいそうだけど。。。)

だったら、自分の演奏を録音・録画して、冷静に分析して改善すれば良いのです。なんて安上がりで簡単な方法でしょう?

でも実際のところ、自分の演奏を見るのがいやな人が大半だと思います。勇気を持って、熟視してみましょう。それが上達のコツです。

なぜ、私がこんなことを書いているかというと、先日、娘のレッスン(ヴァイオリン)について行って、久しぶりに伴奏をして、その録音を聞いて、自分のピアノの下手くそさに愕然としたことと、もう、具体的なダメ出しがゴマンと出せたことです。

私は常日頃、「あ〜あ、私もうちの子みたいに世界の巨匠のレッスンを受けたいなあ」と思っていたのですが、冗談じゃありません。自分でできることは、掃いて捨てるほどあることに気がついたのでした。

しかしこれ、クラシック音楽をきちんと誰かに習ったことのない方にはお勧めできません。

やらないよりは、少しは助けになるとは思いますが、専門的に習った人とそうでない人との絶対的な違いは、「何が本当に正しいかを知らない」というところにあります。(音楽に「正しいも正しくないもない」とおっしゃる方がいると思いますが、今話題にしているのは、そんな高度のレベルの話ではありません)「なんか変だなー」くらいにしかピンと来ないと思います。そういう方は、まずきちんとした先生を探して習うのが近道です。以前にも書きましたが、クラシック音楽はやっぱり独学は遠回りです。

そうでない方は、是非、録音・録画をして、自分にレッスンをしましょう。