オーストリアで私が受けた外人差別のおはなしと対処法

ピアノとヴァイオリン

目次

オーストリア・ウィーン情報

差別を受けた経験

私はこの32年という長いオーストリア滞在期間中、2回だけ差別を受けたことがあります。

1回目はウィーンに来てまもない頃、オーストリア人の老婆にスーパーのレジで「あんた、割り込みしたわね。この外国人が!」と言われたことがあります。もちろん言いがかりです。割り込んでません。その時、近くにいたヒッピー風の若い女性が、「外人外人っていうんじゃないわよ、このナチくそばばあ」といってかばってくれて感激しました。(今考えるとすごいカッコイイ。。。)

2回目は当時まだ2歳くらいの長男を連れて散歩をしていた時、犬をつれた女性がやってきて、長男が近寄ったら犬が(まあ、遊ぼうともったんだろうけど)長男に激しく引っ掻いてきて、私が「ちょっと貴女、リードをつけないのは禁止でしょう?」と言った時に、彼女が、「外人は子供にやたらに犬にちょっかい出しちゃいけないって教えないのね!」と言った時です。

この2回はウィーンで決して高級とはいえない地区で、オーストリア人の中でも下層に属するレベルの人間達が放った差別的言葉です。

当時私は若かったのですが、某日本企業で働いていました。そしてオーストリア国に高額な所得税を納めており、この非常識な人達に私の血税が流れるのかと思うと怒りが燃え上がり、そして決心した事は、こういう人間の居る環境には決して近づかない、という事でした。当時は自由党が権力を増加させ、今は亡きハイダーが人気を集めていた時代です。私は戦う力があるけれど、私の子供が差別など受けたら耐えられない、恐ろしいとも思いました。

そこで子供たちはインターナショナルであるフレンチスクールに入れました(ここではオーストリア人が外人)変な区にも絶対に住まないし、近寄りません。差別に合いそうな場所や環境は極力避けて生きてきました。よってそれ以来差別らしい差別にあった事はないのです。(金持ちは差別しない、という意味ではありません。これも私の偏見かもしれませんが、ざっくりと。。。)

人種差別を受けたときの対処法は?

一旦深呼吸をして、怒りを抑え、はっきりとした声で、怒りを表現します。

ドイツ語や英語ではっきり表現出来れば一番良いのですが、無理な場合は場合は日本語で全くOKです。

怒鳴るのもダメ。気持ちをきちんと話すのです。

気持ちは確実に相手に伝わります。きちんと反論して自分を安心させましょう。

逃げたり、笑ってごまかしたりはダメです。家に帰ってから寝られないほど悔しい思いをしていつまでも引きずることになります。勇気を持ってきちんと表現しましょう。

しかし、相手が大人数だったり、狂人の場合は、問題外です。逃げるのみです。関わってはいけません。

結論

オーストリア人はとてもシャイな人種です。例えばあるサークルに入った場合(英語教室とかね)自分から未知の人種に話しかけるのは苦手とする人種です。怖がりなのです。

待っていないで自分から話しかけてみましょう。一回心を開くと驚く程良い人達が沢山います。こちらも偏見を持たず話しかけましょう。挨拶も向こうからしないのであれば自分からしましょう。自分から声をかけるという事は負けることではありません。世界を広げる事です。はじめっから人種差別主義者で嫌な人間はあんまりいないものです。