ピアノでもヴァイオリンでも、必死な親御さんは子供にとってやっぱり「ありがたい」ということ

ピアノとヴァイオリン

ムスメが素晴らしい教授の元で勉強させていただいている関係で、私のまわりにはガチな「プロ本気組親御さん」がたくさんいます。確かに色々な親御さんがいるのですが、最近私が目にして本当に微笑ましいと思ったお母さんのお話です。

彼女は音楽家ではありませんが、その子が小さい頃からレッスンに同行し、できる限りの協力をしています。他国でマスタークラスがあれば長時間運転をして、全てを準備します。

教授にもマメに連絡を取り、少しでも子供(子供とか来ますが、年齢が小中学生ではない)のプラスになるように努力しています。

「あーあ、あんなに親が必死になっちゃて、子供が全然自立できないじゃない。馬鹿みたい」と批判的に彼女を見る人もいます。それは、自分が毒親を持ち、結果、理想の生活をおくれていない現役の人だったり、彼女みたいな親をやりたいけれれど、諸事情で『出来ない』親御さん。しかしながら、他人が何を言おうが思おうが、本人達が満足していれば、全然OKなお話です。他人がなんと思うかなんて関係ありません。

彼女は演奏会やコンクールでは出来るだけ邪魔にならないように、最高のコンディションで演奏できるようにサポートします。そして演奏後は出来がどうであれ、満面の笑顔で最後まで一生懸命に拍手をする。それはもう、見ていてなんかジーンとくるような感じです。

コンクールで明らかに自分の娘より上手くない人が入賞した時には「ママ、泣くんじゃないわよ!泣いたら怒るわよ!こんなレースで泣く価値はないわ。さっさと教授に報告するわよ!」と娘の方が堂々としていて驚きました。

数年前までは、お母さん中心のお稽古生活だったのが、まあ、年齢もありますが確実に子供の方が強く成長しています。いやあ、立派に育てたなあと。そして子供の実力もかなりついてきていて若いなりに着実に成功を積み上げてきています。

時として彼女の行動はパニック過ぎてコミカルに見えることもあるのですが、娘への愛が溢れていて心が温かくなります。そしてこの人は他の人を蹴落としたり、悪く言ったりということを積極的にする人ではないので、それもあるのでしょう。嫌なオーラがないのです。

「ママは他人から見たらちょっと変だけれど(笑)私たちの事を思って、いつも愛いっぱいでサポートしてくれるのよ。だから、子供の時にはちょっとに恥ずかしいこともあったけれど、でもすごく感謝しているのよ。」ともう大人になった彼女が話してくれました。

こうありたいですね。