ピアノやヴァイオリンのレッスンの悩み なんどいっても伝わらない生徒や親御さんへの対処法

ピアノとヴァイオリン

ピアノやヴァイオリンの教師といっても、普通の人間なので「いやだなあ」と思うことはたくさんあると思います。
Twitterでもたまに、堪えきれない思いが溢れ出る、先生のつぶやきを拝見します。

その中でも一番多いのは、「何回言ってもやってくれない事がある!」ではないでしょうか?
これは親御さんに対する場合も、生徒さんに対する場合も、両方あると思います。

私はピアノを教えだしてかなりの年月が経って、色んな意味でも経験が豊富です。その経験から「なにごとも嫌だったら、やらない」ということを主義にしているのですが、これはピアノを教える、ということについても同じです。

かなり昔の話になりますが、最高に出来の良いお嬢ちゃんが毎回、レッスン料を持ってこない、という事がありました。
このご家庭は、超がつくほど裕福な家庭です。私もまだ若かったので、気が弱く、しばらくは我慢していたのですが、1ヶ月を越えた時に、これは普通ではない、と思いました。そこでやっとお母さんに電話をかけ「今度持ってこなかったらうちにもうこないでください」と言ったものです。お母さんの反応は、「あら〜!」みたいな感じでした。「いつでも良いじゃない」的な反応です。

私の経験からいうと、極端に裕福な家庭ほど、支払いに無頓着です。特に資産家で、奥さんに勤務経験が全くない人に、この傾向は多い。「多分、本当に、お金なんて降ってくるようなものだし、どうでもいいわ」と思っているのだと思いました。

この件、何が腹が立つと言って、私の仕事に対するリスペクトを感じられないことでした。
「私が、楽しみのためにあなたの子供を教えていると思いますか?違います。生活のために働いているのです」です。(これをはっきりとこのまま伝えたこともあります)

この時は私がずっと言い出さなかったのも悪かったのですが、それ以来、2回忘れると私はかなりはっきり申し立てることにしました。それでもダメなような親御さんの場合は、もう、レッスン時間を上げない、と徹底しています。でも大概は1回のワーニングでOK。と言うことは、ようは、しっかり、伝えることなのです。

さて、「なんどいっても伝わらない」生徒編ですが、技術に関する問題であれば「教える側のアプローチが悪いから伝わらない」ことをまず疑ってみます。3回言って生徒ができない場合は、私はそっちの方を疑います。伝わるように工夫すること。生徒がボケーっとしていて伝わらない場合も同じです。興味を引かせるように工夫する。まあ、やるだけのことはやるべきです。そうしないと、教える方だってストレスがたまりますから。

今日明日に直らない技術の問題もあります。この場合は、言い続ける、これしかないです。
例えば、ヴァイオリンで何回言ってもネックが下がる、弓の持ちかたが治らない、これらは(笑)生徒との忍耐比べです。っていうか自分で「ああ、これをなおさないとコンクールに行けない」とか真剣に考えるようになると、治るんですけど、趣味の子供に伝えるのは、忍耐しかありません。こちらの方が難しいです。目的がないから。。。。(本気組はすぐなおる)

で、まとめると、親への不満は「はっきりと伝える」それでも伝わらないのであれば、自分で怒りの賞味期間を定めて、場合によってはお別れする。
生徒に対しては、自分でも指導法を変えてアプローチしてみる、もしくは忍耐で根比べ、こんな感じでしょうか。。。。。