ピアノのレッスン同伴、親御さんはいつも大変、なお話

ピアノとヴァイオリン

ピアノの生徒ちゃんも中学生くらいになるとひとりでレッスンに来るのですが、お国柄もあり、中学生以下の学童は親がレッスンに連れてきて同伴しているケースが普通です。
日本では小学生くらいの子供でも、何十分も電車に乗って移動する、ということが普通のようですが、こちらではそれはNGの場合が多いです。ひとりで移動させて、何かがあったら親が責任問題を問われて罰せられるケースもあるので要注意です。

そんなわけでレッスン中はお母さんかお父さん、もしくはベビーシッターがレッスンをいつも見ている感じになります。今日来たまだ幼稚部に属する僕ちゃんもママと一緒にやってきました。「おうちで楽しく練習している?」と聞くと、お母さん「本人は楽しくやってるんだけれど、私は結構たいへんで。。。」と心配顔。

幼稚園も年長組になると、彼なりに「自立心」が最近芽生えてきて、お母さんに色々と注文を出すそうです。

まず第一に、お母さんは彼にピアノを「教えてはいけない」。教えるって言っても、「あ、そこは音が違うよ」くらいしか言わないらしいのですが、それでも絶対に口を挟んではいけないそうです。「黙って聞いているだけにして、そばにいても良いから」と言うそうです。

お母さんは良いところのお嬢さんで、小さい頃からピアノを習っていてそこそこ弾けるのですが、口を出すチャンスはゼロ、だそうです。「ああ、そこ、Kanaが言ってた指使いと違うのに!!」と気が付いてしまうともう、イライラ・ハラハラしてしまってたまらないのだと。

私は、「そんなことは、ぜんぜん大事じゃないのよ。ここに来た時に直すし、気にしないで!」と言ったのですが、お母さん、真面目な人なのでしょう。黙ってレッスンを見ているふりをしていますが、心の中はハラハラ・ドキドキの様子です。

一方、息子の方は天真爛漫で、私に「ブラボー!もう、天才、ありえないジェニウス!!」とか大袈裟にやられると、誇らしげにお母さんを見つめ、微笑みを求めます。お母さんはあわてて素晴らしい笑顔を作り、ほほえみ返します。

そんなのを今日見ながら、「ああ、お母さんも大変だなあ」と思いました。

思い出したのが、ある友人。彼女は入学式の時、自分の子供がきちんと過ごせるかどうか、心配で心配で、緊張してしまって涙が止まらなかったのでした。「絶対大丈夫よ!」と言って慰めるのですが、涙でマスカラが流れちゃってもう、すごいことに。。。
その彼女の娘さんも、もう立派に大人になって、某石油会社の優秀なスタッフになっているので、時間の経過というのはすごいです。

親御さんは子供の為にいつも一生懸命です。大変そうだけれど、なんか微笑ましいなと思った今日でした〜。(当事者は大変なんですけどね)