最近、久しぶりに「おおおおっ!!!」と思う事を耳にしたので書いてみます。
とても真面目な大人の生徒さん。ご主人(音楽家ではない)も協力的で、お二人でコンサートに通ったり、家庭には音楽が溢れています。典型的な裕福で平和なウィーンのご家庭。理想的です。
で、彼女がレッスンの時に
「主人がYouTubeを見て、『君の演奏はこの、ホロヴィッツという人のとちょっと違うねえ。彼の方がなんというかこう、彼の方がメロディーが自然だねえ』っていうのよ。そんなに違うかしら?」
目が点になる私。いやいやいやいや、久々に聞きました。こういうご意見。
でも、「ホロヴィッツに比べて下手だね」とかそういう単純な意見ではなく、「メロディが自然」っていうところは、ご主人最高にセンスがあるなと思いました。素人なのに!!!
「いやあ、『そんなに違うかしらって』言われても、向こうは巨匠だし、それにあなたよりちょーっと長くピアノを弾いてると思うわよ」なんて言って笑いました。それと、「私だって専門にピアノをやっていても、死ぬまでに、どんなに頑張ってもホロヴィッツみたいには弾けないと思うのよ。でもいいじゃない、私は私、貴女には貴女のピアノがあるのよ」
「そうね、ホロヴィッツみたいに弾けないのは残念だけれど、私は私なりに頑張るわ!」と言ってくれたので良かったです。
さて、もう一件はまた明日!