ピアノ・ヴァイオリンの練習時間と上達(実力)は正比例するか?

ピアノ塾

*写真は最近本当にきれいなウィーンのヴォティーフ教会です*

以前にも自分の体験を持って書きましたが、答えは簡単で「比例しません」です。
正確に言えば、「正しい練習方で、一定の時間以上練習していれば上手くなる」であって、「正しくない練習であれば反比例しちゃう」くらいなのです。

めちゃくそな自己流の練習方では、1日に8時間練習しても、絶対に上達しません。
それだけではなく、腕や手を壊すという結果になるので要注意です。正しい練習方を学ぶにはどうしたら良いでしょう?それは単純で、正しい練習方法を教えることのできる指導者に習うことです。

しかしながら、悲しいことに、これを受け入れようと思う人は、想像以上に少ないのです。
なぜでしょう?それは、誰しもが、今、自分が歩んでいる道が「正しい」と信じたいからです。ちょっと疑問を持っても、「大丈夫、同門の○○さんも上手だし、絶対私も大丈夫」と納得したい。だって、その方が面倒臭くないし、簡単だから……。

某音大の、某教授が、自分の門下のAさんがあまりにも上達しないので、自分のクラスから出したい、と思いはじめました。このAさんは怠け者ではなく、それなりに練習する人なのですが、多分、この教授とは合わないのでしょう。練習しても上達の兆しはどこからみても感じられませんでした。教授の方から「出したい」といってくれているので、これはもう、最高のチャンスだ、と周りの人はみんな思いました。Aさんは、門下を変わったらきっと上達するだろうと。

しかしAさん「今までずっと習ってきて、この教授の元だと楽だし(何が楽かはわかりませんが)変わりたくない」と、結局ずっと門下で居続けたのです。結果、Aさんはパッとしない演奏のままあまり良くない点でディプロマを終えました。

周りの人は、残念に感じたのですが、これも全ては本人の意思。Aさんが良ければそれで良いので、口出しするようなことではありません。

コンクールなどを沢山受け、本気でソリストになりたいと思っているロシアや東欧の学生たちはその点、自分を冷静にみる力があります。ちょっとでも変だと思ったら、他の教授のレッスンを見てみたり、マスタークラスを除いてみたり、と努力を惜しみません。

この両者の差は大きいです。
「この辺でOK、充分に幸せ」と思うのも良し、「もっと上手になりたい」と思うのも良しです。将来の道は自分で納得して行けたら、と思います。