オーストリア8月1日からのコロナ対策 陽性反応者の隔離義務の撤廃について思うこと

オーストリア・ウィーン情報

オーストリアにも「コロナ」が現れ、あっという間に2年半が経過しました。
当初は「騒ぎ過ぎ、まあ、そんなに怖がるものじゃないわ」なんて思っていた人も多かったようですが、あれよあれよという間にロックダウンになり、全ての人の通常生活はあっという間に消え去りました。しかももう、検査にもすっかり慣れちゃって、「マスクなんて生まれてこのかたしたことがない」という欧米人までマスク着用し、街中がマスクの外人だらけ(こちらでは私が外人だけれど、私の目から見ると)という不思議な光景も日常になりました。

さてさて、あれからワクチンもあらわれ、多くの人が軽症ですんでいると言われるオミクロン株に感染する人も爆増し、本日8月1日からは、オーストリアでも『コロナ陽性反応が出ても、症状が軽ければ隔離義務なし。マスクをしていればであるいてOK』という決定になりました。

本当に『with Corona』となってきています。

この決定はもちろん賛否両論で多くの専門家が警鐘をならしています。
感染者、普通に増えるよね、という話です。

例えばレストランに行って、そこのサービスの人達はマスクをしていても陽性の人かもしれない、と思ったら、気にしない人もいるでしょうが、「ちょっと嫌かも。怖いかも」と思う人もいるでしょう。
店内でマスクをしている人を見たら「あれ、この人、陽性?」とか思ってしまう。

それより何より、どうやってコントロールするの?という問題もあるでしょう。

一方、良い点も考えてみます。
例えば、ある学生がコンクールや試験の為に努力してきたとします。以前でしたら、陽性になったら即自宅隔離、試験もコンクールも受けられませんよ、という残念な結果になったのですが、今後は本人が無症状であったら普通に試験やコンクールに参加できる。数年に1度の機会を失わずに済む、ということがあります。

そして、社会的な経済面を考えると、これは良いことなのでしょう。
企業としては、陽性だからといって数値が上がるまで欠席されたら困る、被雇用者にしてみると、サラリーマンでないような形態で働いている人は、一旦コロナにかかったらかなりの金銭的ダメージを受けます。

結論として私が思うことは、以下の通りです。
オミクロンで軽症の人が多いとはいえ、私は4回ワクチン接種しているとはいえ、やっぱりかかりたくない。だって怖いもの。若くないし。ですので、自分でできる限り気をつけて生活しようと思います。

安心できないような場所に行かない。行かなければいけないのならFFP2マスクを着用する。

もうこれしかないでしょう。

この2年半、若い人達は特に大きな物を失ったと思います。
本来であれば、新学期に多くの友人ができたり、新しい環境で思いっきり勉強したり体験できたはずのことが、いっさい出来なかったり、いつもビクビクして過ごす小学生たち。やっぱりかわいそうでした。

この措置で、秋に陽性者が爆増、特に恐ろしい新規株が現れてこないことだけを祈ります。
みなさんも引き続きご自愛ください。