本当は音楽を仕事にしたいと思っているのに、それができなくて諦めているあなたへ

ピアノとヴァイオリン

せっかく音楽大学でピアノを専攻したのに、留学までしたのに、今はピアノを練習もしていないし、教えることもしていない。現状、毎日の忙しさに追われて、なんか、自分のしたいことが全然できていない。あーあ、こんな人生なんなんだろう。なんのために一生懸命練習して音大に行ったんだろう、これが私のしたかった人生なのかしら?

と思っている人は、結構いると思います。

私は子供が生まれる前と、娘がヴァイオリンを始める前まではそんな感じでした。
弾くことがなによりも好きだったし、情熱だけは誰にも負けない自信がある。でもピアノができない理由は数え上げたらたくさんあるのです。子供の世話もしなきゃいけないし、生活のためにピアノと関係ない仕事もしなきゃいけない。あ〜あ、次の人生にかけるしかないな、みたいな感じです。

しかしある時気がつきました。そしてその気持ちは歳を増すほどに増加して、断固なるものになっています。

やりたいなら、やればいい、と。
言い訳なんて挙げてみようと思ったら五万とあるのが当たり前。でも、やる気になったら、時間だってなんだって作れるものです。生徒だって評判が上がれば増えるし、練習し続けていたら、弾けるのであれば、なんかのきっかけでカーネギーホールでなくたって、人前で演奏するチャンスはいくらでもやってくるのです。

娘が仲良くしていただいている、ドーラ・シュヴァルツベルク教授が以前私に言いました。
どうして娘と共演しないのだと問われ、「いやあ、もう実力が釣り合わなくなってるから舞台で緊張しちゃってダメなのよ」と私が答えた時です。

「言い訳をしないで練習し続けなさい。あんたはそれができるんだから。練習すればいいだけよ。そうしたらどんな舞台で弾く勇気もできるし、あなたにそれは出来るのよ。そうしたら、あなたの人生はよりカラフルになって、幸せが増加するのよ!だから、ただ、練習し続けて、実力を保持して、人前でどんどん弾きなさい」と。

なんか、気が楽になって、脱力した気持ちがしました。そうだ、言い訳しないで練習し続ければいいんだと。

諦めてはいけません。あなたがやりたいことを、誰も邪魔する権利はないのです。
できる範囲で、どんどん、自分のやりたいことの範囲を広げていったら、きっとやりたいことのできる環境が整ってくることでしょう。諦めないで、やりたいことはやりましょう。