ピアノのレッスンを辞める時、どうやって先生に伝えるのが正解なのか、の件

ピアノとヴァイオリン

SNSでピアノの先生の嘆きをよく目にします。
その中で多いのが、

「ピアノの生徒が(もしくは親御さんが)いきなり、今日で辞めます!と言ってきた」

「ショートメールで『辞めます』と書いてきただけで、なんの挨拶もない」

他にも、指定のレッスン時間より早く来すぎる、毎回遅刻してくる、など色々あるのですが、やっぱり先生方が一番傷つくのは、生徒さんの、ちょっと突然すぎる『辞めます』のような気がします。

これまた欧米と日本の習慣の違いだと思うのですが、私は生徒さんの辞め方で、嫌な目にあったことはありません。なぜならみなさん、はっきりと来れなくなる理由を述べるからです。

辞めた多くの理由は、留学や外国へのお引っ越しです。
もうこれはいかしかたない。オーストリアに帰ってきたら、またおいでね、と送り出します。で、戻ってくる「帰ってきたよ!」と連絡をくれて、レッスンにもきてくれるので、そういう時は本当に嬉しいです。

その他、みなさん、本当にきちんと口頭で正直に私に告げられます。

「ギムナジウムに上がって、英会話とか語学の家庭教師をつけたいので、お金がピアノに回らなくなっちゃった」なんて、金銭的な理由は、日本ではちょっと言わないと思いますが、こちらは全然OKです。でもやっぱり無料では教えられないので(笑)「余裕ができたらまたいらっしゃいね」とこれまた笑顔でお別れです。

以上はお稽古レベルでの「辞めます」ですが、これが音楽大学や専門に楽器を学ぶ子供達の場合になると、ちょっと変わってきます。

多くは「1ランク上の先生にかわる」ことが、辞めることの理由のひとつだと思いますが、この場合はちょっとアドヴァイスがあります。

予備科(19歳以下)で音楽大学を変わる場合、入学試験で合格するまではその旨を誰にも言わないことをお勧めします。合格して、その後にきちんと教授に報告するべきです。

怖いから逃げちゃう人もいますが、これは後々コンクールを受けた時などに前の教授がジュリーに座っている場合もあるので、はやり正直にお伝えすることが正解です。

何も告げない辞め方を選択すると、かなり後悔することになると思います。それに後味もかなり悪いです。辞める理由はいう必要はありません。わかりきっているので聞かれることもないでしょう。(注:これは欧州の話です)

音楽大学で担当の先生を変える場合。(こちらも日本ではありません!!!)
明らかに教授のパワハラを感じて辞める場合は、学生課には全てを話しますが、教授に何かいう必要はありません。堂々としていて大丈夫。大学は学生を守ってくれる方針になっています。時代はかなり変わったと思います。

いずれにせよ、お稽古レベル時代で先生を変わる場合、はやり直接お話をした方がいいと思います。嫌なことをされて変わるのならメール一本でもしょうがないと思いますが、そうでない場合は、今までのお礼を伝えて笑顔で「さようなら」ができれば、お子さんも嬉しいかと思うので、ちょっと勇気を出してみてください。