ピアノのレッスン時間について、どのくらいの長さが必要?長ければ長いほどお得?
以前にも書いた気がしますが、今日はピアノのレッスンの長さについて書いてみたいと思います。あなたはどのくらいの頻度で、何分、または何時間のレッスンを受けていますか?
もちろん、年齢と成長、進度によって変わってくると思います。
*幼稚園生や小学校低学年の場合*
うちの場合、理想としているのは(伸びるということ)ちびっ子の場合は週に2回レッスン、1回のレッスンは大体30分です。
小学校低学年や幼稚園児が、どんなにピアノや音楽に興味を持ったとしても、30分以上だと集中力が切れる→疲れる→せっかく好きだったのに、なんか嫌になってきちゃったな、となってしまいます。
でも週に1回、30分だと少なすぎて親御さんがご家庭である程度練習することを促進したり、習ったことを正しく復習できるのだったら良いのですが、普通は、レッスンからおうちにかえったら、「あれ?ぜーんぶ忘れちゃった!」ということになってしまいます。これは残念ながらお金の無駄…。
しかし、週に2回ピアノのレッスンに通うのは連れてくる親御さんにとっては負担なので大変だと思います。(オーストリアは日本と違って幼稚園児や小学校低学年が1人でどこかに行くということは、安全上アウト)
しかしながら、週に2回だと小さい子の場合覚えるのがとても早いので、すごい勢いで上達します。このパターンは本当におすすめです。特に苦労なしにピアノの練習と習得が歯磨きと同じものになります。
*その他のティーンエイジャーなどの場合*
基本はワンレッスン45分〜50分です。
私の生徒でいちばん多いクラスです。子供にもよりますが、45分は休憩を入れずに集中が持つ最大の時間のような気がします。スケール、アルペジオのような基礎練習のチェック、曲は部分的に一緒に練習しながらトレーニングします。特に机に座らせてのソルフェージュはたまにしかしませんが(専門の子は別)スケールやアルペジオの練習の時に楽典も自然に頭に入るようにします。これであっという間に45分です。
話は変わりますが、集中力。私は自分で練習する時にどんなことがあっても最長50分で休憩を入れることにしています。頑張りすぎて手を壊す、ということが譜読みが多くなった時に起きたことで、この歳になるととても用心深くなっています。
ピアノを知らない親御さんは、レッスン時間が1時間でないととても損をした気分になる人もいるようです。しかしピアノのレッスンは学校の補修授業とは違って常にアクティヴな状態で参加する形になるので、趣味でやるのに1時間まるまる集中してできる子はあまりいない気がします。楽しく、嫌だと思わずに続けられる時間は私のレッスンだと45〜50分です。もうちょっとやりたいな、と思った所でストップするのが秘訣。
さて、それでも曲数が増えて、この曲もこの曲も、昔ひいたこの曲も今弾きたい!と思う生徒さんは、ありがたいことに存在します。その子たちは1時間レッスンです。
*趣味の大人のレッスンは1時間*
大人の生徒さんは曲も長く、ゆっくりとしたペースで楽しく学ぶ、が基本なのでどうしても1時間のレッスンになります。子供達がやるようにスパルタ(ってほどでもないのですが)で繰り返し、繰り返し、ぽんぽんしたリズムで進めるというよりも、楽しく、頭でゆっくり理解しながら学んでくださっています。
*趣味の大人、集中コース*
そして最近増えたパターンが、これです。
ある曲をきちんと弾けるようにする事を目的として、時間のある時に集中的に、例えば1日おきに来る、などのレッスン方法です。
これは経済的に問題のない親御さんが希望されるパターンが多いのです。
1週間に1度、ゆっくり楽しく、というのもいいのですが、やはり集中的に習った方が、はやく弾けるようになるものなのです。
このマダムのように、集中的にやってきて曲を仕上げてハッピーという人もこれから増えそうな気がしています。どうせなら気分がノリノリの時に、はやく弾けるようになりたい、というのはみんな考える事です。
最後に、
*専門(音大等)に行く場合は?*
いろいろな考えの方がいらっしゃると思います。あくまで私の経験ですが、子供は最低でも50分、週に3回以上のレッスン。ディーンエイジャーになっても週に2回以上のレッスンが必要だと思っています。あくまでも私の考えです。
それぞれの生徒さんの希望によって、レッスン時間や回数は臨機応変にすることがおすすめです。
特に大人集中コースは、本当におすすめです。先生にも生徒さんにもお勧めします。