お友達と話していて、ふと気がついたのがこのテーマです。
「でもさぁ、教えることが天才的に上手な巨匠クラスの先生に習うことができるなんて、そんなの絶対に無理よね」と言いました
そこで、ふと思いました。
どうして無理なんでしょう?
多分、日本では簡単ではないと思います。日本は「紹介社会」です。きちんとした方の紹介がなければ、逢ってくださらない教授もたくさんいらっしゃると思います。しかし世界は違います。
私は今までヴァイオリンを学ぶ娘のために「教えて頂きたい!」と思うよう教授を見つけたら、手紙(昔はメールは一般的ではなかった)や電話、またはクラスコンサートやマスタークラスなどを通じて知り合い、演奏を聞いてもらい、アドヴァイスを頂いたり、生徒にして頂いてきました。そんな大変なことではありませんでした。
連絡がつかなかった教授もいましたが「ま、いいか」という感じもあったので、こういうのも「タイミング」なのかもしれません。
娘が大きくなってからは、彼女が自分ですべてアプローチしていますが、本当に大したことではありません。どんなに有名な巨匠大先生でも、人様に紹介していただいたことはゼロです。
そこで気がついたことがあります。
日本人の普通の人が二の足を踏み、なぜ私が出来たかという違い。簡単なことです。
語学です。
(語学については、ここでも書いていますので興味のある方はどうぞ)
実際、私の英語もドイツ語も大したものではないですが、何十年も欧州に住んでいますし、意志を伝えることは確実に出来ます。
で、何が言いたいかというと、自分が「この先生に習いたい!」と切望したら、または「子供に是非、この先生を!」と思ったら、自分の思いの丈を伝えられる最低限の言葉を習得することが大切です。
私が外国に来たばかりの頃は、日本のゲーテ・インスティチュートでドイツ語を上級の始めまで終わらせていたにも関わらず、本当に全然相手が何を話しているか、わかりませんでした。悲しい毎日!英語も全然出来ませんでした。当時はネットもなかったし、翻訳機もなし。
当時、30年以上前、私がもっと自由に自分を表現できる語学力があったらなら、私のピアノ人生は確実に変わっていたと思います。ロシアにだって留学できてたかもしれない(涙)情報収集量もとても多かっただろうし、全然違う人生だったと思います。
学校の成績上での素晴らしい得点の語学力は必要ありません。実際に使える語学力です。自分の言いたいことが言えて、相手の意思の理解できる会話能力です。
今は昔と違って、やろうと思ったら無料でYouTubeや無数のウェブサイトで語学を習得することができます。頑張ってみる価値はあるので、絶対にお勧めします。
良い教授に師事するためには「まず実力」と思う方も多いと思います。でも、あなたやあなたの子供が、もう、あり得ないほど上手であるのなら、その教授はあなたに必要ないのです。
たとえ、今の時点でかなり下手くそだったとしても(すみません)「こんな下手くそ興味ない!」なんて偉そうにいう教授は、今の時代いません。
今後どうしたら良いか、将来へ向かってのアドヴァイスをもらえたり、改善策にたどり着きます。そしてチャンスがどんどん広がる可能性もあるのです。
たかが語学、されど語学です。