オーストリア2021年夏期講習情報 インターナショナル・サマーアカデミー・モーツァルテウム2021年

音楽留学のために

目次

オーストリア 2021年夏期講習情報

インターナショナル・サマーアカデミー・モーツアルテウム

Internationale Sommerakademie Mozarteum Salzburg

こちらはザルツブルクのモーツァルテウム音楽大学の新校舎。ほぼ毎年行っているのに、外観の写真がひとつもないことに驚きました。この写真はホールにて、もう何年も前にお世話になったオジム教授と一緒のリザ・マリア。かなり古い写真です。

2021年のモーツァルテウム夏期講習のプログラムが発表になっています。
コロナが収束していないので、完璧な形で行われるかどうかはまだ未定ですが、申し込みは来年の3月からとなっています。オンラインで申し込みます。

こちらでも書きましたが、留学を希望する場合にはまず、あなたを自分のクラスに取ってくれる教授を探さなければなりません。このようなマスタークラス(講習会)は複数の教授にめぐりあえる素晴らしいチャンスなので、ぜひ、利用してみてください。

インターナショナル・サマーアカデミー・モーツァルテウム2021年プログラム

今年のプログラムはこちらです。
このマスタークラスは夏の間、第3期に分けて行われます。
全部書くのは大変なので、ピアノ・ヴァイオリン・子供クラスのみ書きます。

第1期 7月12日(月)〜7月24日(土)

ピアノ教授
Andrea BONATTA
Pietro DE MARIA
Christophern HINTERHUBER (ウィーン国立音大教授)
Leonel MORALES
Rolf PLAGGE(モーツァルテウム教授)
Jacques ROUVIER (12.22.7.) (モーツァルテウム教授)

ヴァイオリン教授
Christian ALTENBURGER (ウィーン国立音大教授)
Alexander GILMAN
Latina HONDA-ROSENBERG

第2期 7月26日(月)〜8月7日(土)

ピアノ教授
Andreas FRÖLICH(モーツァルテウム教授)
Peter LANG(モーツァルテウム教授)
Yara TAL et Andreas GROETHUYSEN
Claudius TANSKI(モーツァルテウム教授)
Andreas WEBER(モーツァルテウム教授)
Dina YOFFE(言わずと知れたピアニスト、ディーナ・ヨッフェ)

ヴァイオリン教授
Benjamin SCHIMID(モーツァルテウム教授)
Kirill TROUSSOV
Michael VAIMAN(ヨッフェ氏のご主人)

第3期 8月9日(月)〜8月21日(土)

ピアノ教授
Ya-Fei CHUANG
Pavel Gililov (言わずと知れた有名教授、MOZの名誉教授)
Robert LEVIN(米国の素晴らしい音楽学者でピアニスト)
Jura MARGULIS(ウィーンMUKの教授)
Arie VARDI (9.-14.8)
Markus SCHIRMER (16.21.8)

子供クラス教授
ピアノ:Andreas WEBER
ヴァイオリン:Paul ROCZEK, Michaela GIRARDI(モーツァルテウム教授)
チェロ:Barbara LÜBKE

ヴァイオリン教授
Pierre AMOYAL(モーツァルテウム教授)
Zakhar BRON(ザハール・ブロン)
Dmitry SITKOVETSKY

*私の知っている人のみ書き込みを添えました。他の教授のことはそれぞれネットで検索してみてください。

申し込み方法

オンラインで申し込みます。3月になったら申し込みのリンクが貼られると思います。
そこでまず、登録をして、氏名、住所等を記入します。
以前は初日にオーディションが行われて、各教授がアクティヴ受講生(実際にレッスンが受けられる)と聴講生(みてるだけ)と分けていたのですが、今は時間節約のため、あらかじめYouTubeに自分の演奏をアップして、それを貼り付けると、受講か聴講かが審査されるようになっています。

不運にもアクティブ受講生に選ばれなかった場合、事務局が連絡をくれて、空きのある教授を教えてくれます。その際に再度先生を選ぶことができます。受講者ピークの時は、どこのクラスにも入れない人が出ましたが、コロナ禍の今、さすがにそれはなさそうな気がします。

ディーナ・ヨッフェ、ブロン、ギリロフ、ルヴィエ教授は大人気なのでかなりの競争率なので、希望が叶わないことが多くあります。
タンスキー先生はお優しい先生で、現役の学生でない年配の受講者もお見受けします。今年は違いますが、数年前は「年配の人のコース」というクラスを請け負っておられました。

申し込み時に受講料全てをクレジットカードで支払うことになります。
これが終わると、寮やアパートの案内がきますので、希望のドミトリーを選ぶと良いと思います。
寮の部屋での練習は基本NGです。AirBmbだと練習のできるところを探すことができるので、それも良いかもしれません。

受講回数は教授により異なりますが、2週間で最低でも4回はあったと思います。
最終日には終了クラスコンサートがあって演奏を披露します。

サマーアカデミーの料金表。

2021年の料金表はこちらです。
申し込み料 € 170
これは複数のコースを受けても支払いは一回だけです。

マスタークラス:

ソロコース(2週間)€ 500
デュオ (2週間)€ 900
ソロコース(1週間)€ 300
デュオ(1週間)€ 540
Young Exellence 子供の為の才能クラス € 300

補助コース:

声楽科のためのドイツ語 € 80
声楽科のためのイタリア語 € 80
アレクサンダーテクニック € 270

器楽科のためのドイツ語 € 120
器楽科のためのイタリア語 € 120

聴講者カード:

聴講料は以下のカードを購入します
ウィークリーカード € 150
デイリーカード € 50
半日カード(11〜16時か14〜20時)

練習室

サマーアカデミーは他のマスタークラスに比べて少しはお高いことは有名です。練習室の使用にもお金を払わなければいけません。現地で全ての申し込みが終わった後に練習室の予約をして料金を払うことになります。

うちの場合、2週間でかかる費用

全体的にかかる費用をざっくりと数えてみると。。。。:
娘に私が同行した場合、受講料・寮費・練習室代・食費・ウィーンからの汽車代、すべてを全部まとめてみると、本当にざっくりですが約2000ユーロが飛んで行きます。日本円にすると約25万円ですね。こちらの学生さんたちはもっと節約していると思います。
これは2人分なので、学生さん一人だったらこの半額とちょっと、になるでしょう。ランチは学校に食堂があって千円以内で食べることができますし、寮やAirbmbなら自炊もできるので節約をすることができます。毎回外食となると、これより出費は嵩みます。レストランはあまり安くないですね。人によって変わってくると思いますが、うちはこんな感じです。

通訳について

留学エージェントを通してマスタークラスを申し込んだ場合は、そのエージェントが現地通訳を調達してくれることがあります。
エージェントによって違うと思いますが、ザルツブルクは現地で現金で支払っているのを見かけました。通訳料金は時間にもよりますが最低でもワンレッスン(45分)だいたい30ユーロからのようです。

通訳を見つけるときの注意点
語学に長けた音楽留学生や、音楽を専門にした通訳者なら心配ありませんが、時にはトラブルも見かけます。音楽に全く関係のないところから、例えば現地に住んでいるだけ、のような人をネットなどを低価格だと思い依頼してしまうと、ちょっと困ったことになるケースがあります。

音楽のレッスン通訳とは、それを専門にしていない人にとってはそんなに簡単なものではありません。たとえドイツ語が上級レベルくらいできたとしても、楽器をやったことがない、ソルフェージュも楽典もわからない人にはかなり難しいものとなります。昔ちょっとピアノを習った、のレベルでは実際きついです。実際にとんでもない通訳を見て卒倒したことがあります。本人は間違えたことを話していることにさえ気づいていないようでした。気の毒なのは生徒です。

せっかく高い受講料と飛行機代、ホテル代等を払い、時間を使って日本からわざわざ来たのに、通訳のせいで全て台無し、ということもあるので納得のいくように下調べをしてから依頼することをお勧めします。

理想は下手でも自分の言葉で話すことが理想です。
通訳は保険のようなスタンスで依頼するようが良いです。

最後に付け加えると、このアカデミーの最も多い受験者は日本からの学生たちです。2番目が韓国人。夏にこのマスタークラスに参加するためにザルツブルクに行くと、まるで日本に留学しているような気持ちになります。ちょっと刺激がないように感じるかもしれませんが、反面、ひとりで渡航する場合はちょっと安心、という長所もあります。優秀な日本人の学生さんと知り合う機会もできて楽しいかもしれません。

さあ、あなたもマスタークラスに来ませんか?新しい人生が待っているかもしれませんよ。