音楽留学にはまず、教授を見つけましょう
今日のお話は、音楽留学を考える際にまず教授を見つけましょうということです。
留学先の教授を見つけるには?
「私のエスプリはフランスだからパリに行くわ」といった考えも素敵ですが、私がおすすめするのは、「自分が習いたい!」と思える教授を先に見つけること。その先生が教えている音楽大学にチャレンジするのが、最も自然で納得できる選択だと思います。
教授を見つける方法
- その1:現在習っている音大の先生に紹介してもらう
- その2:留学経験のある先輩に紹介してもらう
この2つはとても有効な方法ですが、自分の足で探すことも大切だと思います。どんな演奏が好きで、自分は何を学びたいのか。そして、留学はゴールではなく、自分の将来をどう形づくるかという視点を持って考えることが重要です。
「せっかく音大に行ったので、1年くらいは本場の雰囲気を楽しみたい」という方もOKだと思います。短期留学に適した先生もたくさんいらっしゃいます。
オーストリアの音楽大学のWebサイトや教授リストのリンクは、こちらにまとめていますので参考にしてください。
その3:好きな演奏家をリサーチする
自分の好きな演奏家がいれば、その人の先生や弟子を調べてみましょう。教授として音楽大学に所属していれば、コンタクトを取るチャンスです。YouTubeにアップした自分の演奏を送ってみるのも効果的です。
もし動画を送る勇気が出ない場合でも、他の方法はあります。
その4:マスタークラスを受ける
教授と知り合う絶好のチャンスがマスタークラスです。来日するマスタークラスがあれば積極的に参加しましょう。特に夏には多くのマスタークラスが開催されています。
例:ザルツブルク・モーツァルテウム サマーアカデミー
世界的に有名なこのマスタークラスは、毎年7月〜8月に3期に分けて開催され、すべてネットで申し込みができます。YouTube審査により、受講か聴講かが決定されますが、聴講となった場合でも、事務局が別の教授を紹介してくれることもあります。
過去には、ピアノのディーナ・ヨッフェ、モーツァルテウムのペーター・ラング教授、ウィーン国立音大のヒンターフーバー教授などが教鞭を取っていました。
世界中で開催されているマスタークラスは、今やネットで簡単に調べられるので、ぜひ検索してみてください。参加が決まったら、完璧な状態でレパートリーを仕上げて出かけましょう!
マスタークラスに参加する目的
マスタークラス参加の目的は、その教授のクラスに入れてもらうことです。実際にレッスンを受けてみて「合わないな」と思えば、他の教授を探せば良いだけですので、安心してください。
持参する曲目は?
- ヴァイオリン: コンチェルト(できれば全楽章)、モーツァルトのソナタ、パガニーニ、バッハ、ヴィルトゥオーゾ作品など
- ピアノ: エチュード(コンクール課題のようなもの)、バッハ、得意な曲など
譜読み程度で準備不足の曲はNG。暗譜もできていないような状態で行くと、印象が悪くなります。
最終日に行われる演奏会に向けてもしっかり準備しておきましょう。
教授と面談するチャンスを逃さない
マスタークラス期間中に教授にお時間をいただき、留学したい旨や将来の希望をきちんと伝えることが大切です。良い先生との出会いは、あなたの人生を大きく変えるきっかけになるかもしれません。
良い先生と出会えますように!!