ピアノにおいて、スケールを徹底的に弾き込んで自分のものにすると、こんなに良いことが沢山あるよ〜、というようなことは今まで沢山書いてきたのですが、今回はヴァイオリンのスケールについて書きます。
ヴァイオリンの事について書くと、うちの娘が嫌がるので、あまり書かないようにしているのですが、それでも無難なことを書くと、やっぱり小さい頃からきちんとスケールを練習した方が良いです。マスタークラスでこちらに参加する小中学生と接する機会が以前あったのですが、本気組(世界で上位にいる子達)以外は、驚くほどスケールをやっていません。ランクの違いはここにあり!と言っても過言でないほど、この確率は高かったです。(メトロノームもあるけど、これはまた別の機会に)
いきなりカールフレッシュを数オクターブやっても、正しくやらないと全く意味がないので、もちろんきちんとした指導者がいることが前提で、1オクターブからでも良いのでやりましょう。娘の当時のロシア人の先生は、やっている曲の調とその関係調を弾かせていました。本当に、本当に1オクターブからです。
で、ここまで書いて、あの子なんの教本を使ってたんだっけと部屋に探しに行ったら、今日のサムネイルの本が出てきました。めちゃめちゃ古い。ガラミアンのヴァイオリンテクニックです。ガラミアンはもう亡くなってしまったヴァイオリンの巨匠、素晴らしい(怖い)指導者です。
ちょっと探したらこんなのが日本のアマゾンで出てきました。同じなのかしら?他にももっと良いものがあるかもしれませんが、一応、載せておきます。
さて、スケールを学ぶにあたって、大切なことのひとつに、左手の手の形などもありますが、そんなことここで書いてもキリがないので「音程」を意識することから始めます。
ゆっくり弾いてなんか「音痴」に聞こえたら、それは音程が悪いのです。その場合は「純正率」だ「平均律」だを討論するような段階ではありません。おうちにピアノがあれば、それと同じような音が出せるように、工夫しましょう。ピアノは少なくとも調律してある事が望ましいです。親御さんもピアノで確認して手伝ってあげるのも良いかもしれません。
ピアノで音程を合わせてはいけない、という人もいますが、「弾いているヴァイオリンの音が音痴に聞こえる場合は」その段階まで、あなたのレベルは数万年光年離れたところにいるので(オジム教授談)まずは、ピアノと同じような音が出せるように努力してみましょう。そこからです。
弦の音程については、私は弦楽器奏者でないので全然語れないのですが、素人の私が聞いて「音程悪いんじゃないか?」と思えるものは、かなり音程が悪い確率があります。耳は造られていくものなので、ひたすら努力と訓練です。
ヴァイオリンは本当に難しい楽器です。みんなよく弾いているなあと心から尊敬します。ピアノなんて調律師さんが全部やってくれるから、何にもしないでも、猫が歩いても出てくる音程は同じですもんね。弦楽器奏者は本当にすごいです!