いつでも良いコンディションで演奏できるように心がけることは必要ですが、それでも若い人たちにつきものなのは手のトラブルです。
過去のバネ指経験についてはこちら、興味のある方はどうぞ。
さて、私は「変だな」と嫌な痛みを感じたときには、スッパリと練習を止めることをおすすめしているのですが、さて、その練習ができない間をどうやって過ごしましょう?
以下、私の私見です。
もし、大切な試験・本番・コンクール、などを控えていて、その痛みの原因が、普段あまり練習しないのに、その試験などの準備でいきなり練習し始めて、痛み始めた、というような「日常的にあまり練習しない人」は、身体を使う練習以外で自分にできる限りの「音楽の勉強」をしましょう。
例えば、楽譜を分析する、(撮っていたならば)今までのレッスンを見返して復習する、他の人の演奏を聞いて研究しみる、などです。
毎日、やるべき練習量をこなしていない人は、その「貯金」がないので、手が痛い間、悠長にのんびりと過ごす、なんてやってると大切な試験に間に合わない確率はかなり高いので、できる限り頑張る。それでも精神的に辛いのであれば、その「試験」や「本番」はあきらめましょう。メンタルや身体を壊してまでやる価値のあるものは、この世にはないのです。
一方、日頃から切磋琢磨していて、大事な本番前に手を痛めてしまった場合です。
この場合も、すっぱり練習を止めることは必須ですが、私は音楽から離れたリラックスをお勧めします。
このケースは「貯金」があるので、4日間くらい音楽に触れなくても大丈夫だったりするのです。それに「練習をしていないと不安」「どうやって時間を使っていいかわからない」などメンタル的にかなりやられるので、できるだけ、楽器を忘れる(無理だけど)努力をする。音楽と無関係の友人と会うのも良いでしょう、ゆっくりと動物園など、ぜんぜん関係のない所に行くのも良いと思います。
いずれにせよ、無理は禁物。難しいけれどリラックスをすること。いきなりヨガを始めても、地面に手をつくポーズなどでまたジレンマになるので、いきなり今までやっていなかったことを始めるのもアウトです。呼吸法や瞑想、精神的に助けになる本を読む、などが良いかもしれません。
焦らないことです。
一生、手が痛いままで演奏できなくなる、ということはあり得ないので必要以上に怖がらないことも大切です。